1 XForms 1.0仕様書について

1.1 背景

フォームは、ウェブの重要な部分であり、対話的なウェブアプリケーションを可能にする主要な手段であり続けている。ウェブアプリケーションや電子コマースソリューションは、リッチな対話を持つウェブフォームへの要求を刺激している。XForms 1.0は、この要求に答え、人(XFormsの処理系を通した)と、別の、通常遠く離れたエージェントとの間における、オンライン対話のための新しいプラットフォーム非依存なマークアップ言語を提供するものである。XFormsは、HTMLのフォームの後継であり、HTMLのフォームから学んだ教訓を糧としている。

さらなるXFormsに関する背景情報は、http://www.w3.org/MarkUp/Formsで参照できる。

1.2 仕様書を読む際に

この仕様書は、XFormsの制作者及びXFormの実装者という多様な読者を念頭において書かれている。我々は、制作者が、XFormsの実装の詳細に触れすぎず、効率がよく、魅力があり、利用しやすい文書を書くために必要な道具を仕様書が提供することを望む。しかしながら、実装者は、適合したXFormsの処理系を作るために必要な全てを参照するべきである。仕様書は、様々なXFormsの構成要素の技術的な詳細を規定する前に、XFormsの大まかな提示から始めている。

仕様書は、様々な提示形式を念頭において書かれている。相違があった際には、オンラインの電子版を、正式版の文書とする。

この文書は、[RFC 2119]と同様に、してもよいしなければならない、及びすべきであるという用語を使っている。

1.3 仕様書の構成

仕様書は、次の章から構成されている。

1章と2章

XFormsの紹介。紹介では、概要を述べ、XFormsの簡単なチュートリアルを含む。

3章以降

XFormsのリファレンスマニュアル。リファレンスマニュアルの大半は、XFormsの仕様からなる。このリファレンスは、XForms及び、XFormsの処理系が適合性を主張するためにどのように様々な構成要素を解釈しなければならないかを定義する。

附属書

附属書は、XMLスキーマでのXFormsの規範的な説明、参考文献に関する情報及びその他の有用な情報を含んでいる。

1.4 文書化の約束

この文書を通して、次の名前空間の接頭辞と、対応する名前空間の識別子が用いられている。

xforms:XFormsの名前空間(http://www.w3.org/2002/xforms) 3.1 XFormsの名前空間
html: XHTMLの名前空間(http://www.w3.org/1999/xhtml) [XHTML 1.0]
xsd:XMLスキーマの名前空間(http://www.w3.org/2001/XMLSchema)[XML Schema part 1]
xsi:インスタンスに対するXMLスキーマの名前空間(http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance)[XML Schema part 1]
ev:XMLイベントの名前空間(http://www.w3.org/2001/xml-events)[XML Events]
my: その他の利用者定義の名前空間

これは単なる約束であり、実際にはどんな名前空間接頭辞を使ってもよい。

次に続く表示上の約束は、この文書において技術的な事柄を表現するのに使われる。

公式の用語は、次の様式で定義される。[定義:ほとんどの用語13 用語集で参照できる。]用語へのリンクは、必要なところでは特別に強調されることもある。

XFormsの様々な要素のXML表現は、XHTMLモジュール化[XHTML Modularization]の抽象モジュールの構文を用いて表現される。

例を表示する。

項目の例
項目の例

外部の文書への参考文献は、この文書の参考文献の項へのリンクとともに[参考文献の例]のように表される。

参考文献の例
参考文献 - 上からリンクされている。

次の表示上の約束は、非規範的な注釈で用いられる。

注:

読者への丁寧な説明や注意。